「紅」 片山憲太郎 (スーパーダッシュ文庫)

電波的な彼女」の特集小冊子が作られたりと何気に編集部からプッシュされはじめた片山憲太郎の新シリーズ。
7歳の女の子とそのボディーガードを頼まれた男子高校生のラブラブ話(お姉さんキャラのやきもち付き)
…なお話で、”年の差カップルって萌えるよね”の一言で作品の魅力がほぼ言いあらわせちゃいましたー。
日常パートでほのぼのして、2人の抱えている物語にしんみりし、愛と自由のために戦う展開が熱い。
悪意の奔流にさらされる感のある「電波」との作品カラーの違いもしっかり出ていて、面白かった。
舞台が同じことによるクロスオーバーっぷりも楽しい。
ただ、こっちを先に読んで「電波」に入った場合、あちらの陰鬱さにはびっくりするんじゃなかろうか。
こっちの紅香さんはなんでこんなに優しい(?)んでしょうね。
裏十三家なる家系に墜花と斬島と円堂の名が並んでいるのにはさすがに驚いたんだけど、
そのへんの設定や異能力が「電波」の方に波及していくのはどうかなあ。