「太陽の簒奪者」 野尻抱介 （ハヤカワ文庫JA）

2006年。水星から物質が噴きあがり、太陽の周囲にリングを形成しはじめた。
日照量の減少により地球の環境は激変。人類を破滅に導こうとしているリングの正体は何なのか？

SF用語や科学・技術知識が解説抜きで多用されてるあたり、SF門外漢にはちょいとしたハードルになってる感じ。
わたしは、ニュアンスでわかっていればよかろーとばかりに、さらっと流して読んじゃいましたが。
ただ、”適応的知性”というのがよく理解できてないので、物語の中で描かれたビジョンのすべては受け取れてなさそう。
リングの謎を探っていた第一部は非常に面白くて、第二部はまあまあというのが正直な感想で、
ビルダーという存在に対してあまり面白味を感じなかった理由がそのへんにあるのかも。
うーんと、ビルダーたちって要は「悪魔のミカタ」のザ・ワンのなれの果てみたいなものだと解釈してますが、間違ってませんよね？
　話自体はすごく読みやすいし、適度にライトで適度に小難しいというバランス感覚が魅力的な作品でした。
ハードSF読んだどーという充実感もあって、満足、満足。