「ゼロヨンイチナナ」 清水マリコ (MF文庫J)

夏休み、明智夜城は夏野雪葉に声をかけられる。心ときめかす明智だったが…。
年上のお姉さん。三つの謎。双子だという2人の少女。そして、0417とは…?

「ゼロヨン」シリーズ2作目。今回は前作でヒロインの相棒を務めた明智君が主役。
明智君の”一夏の淡い恋”という雰囲気を描きつつ、
都市伝説とファンタジーに侵蝕される現実という清水さんらしい不思議展開もあり。
ボーイミーツガールなこともあって、ホラー風味が強かった前作よりも、嘘のシリーズに近いという印象。
雪葉と2人で、あるいは大勢でわいわいしながら、夏の日を過ごす明智君の描写がいいんだ。
このへんの雰囲気作りはやっぱり上手いなあ。
雪葉やマノカエが抱えてる痛みの部分だとか、明智君が前向きな理由とかも、心に染み入りました。良作。