「雫幻想歌。」 朝丘戻。 (コバルト文庫)

人の顔がすべてカボチャに見えてしまうという少女・雫。
母親に置き去りにされたショックが彼女の心の病の原因なのか?
薬師の助手兼被保護者であるキイロ君のお話。シリーズ2作目。

サイコ・セラピストなお話としてはとくに引っ掛かるところもなく安心して読める出来。
反抗的で小生意気な態度を見せる少女・雫と仲良くなるためにキイロ君が悪戦苦闘してる姿がなんとも微笑ましい。
雫ちゃんがかわいく描けてるのと、キイロ君の真っ直ぐな気持ちが素直に伝わる語り口が良かったざます。
BLものと違って、女性キャラを物語から排除しようとしたりキツイ側面を強調したりしないので、こっちのシリーズの方が身構えずに読めるなあと改めて感じました。

前巻感想→http://d.hatena.ne.jp/kirisakineko/20040703#p2