「Dクラッカーズ 3 祭典-ceremony-」 あざの耕平 (富士見ミステリー文庫)

とっくに限界にきながら、なお戦い続ける景。景を助けるために奔走する梓。
そして、”ウィザード”を追うセルネットにその正体が物部景であるという情報がもたらされ…。

話が順当に進んでいる模様。前半から体育館のバトルまでの流れは普通に面白い。
後半戦はテンション下がり気味であくびをしながら読んでたのだけど(甲斐とウィザードの戦いがだらだら続いたのが理由だと思われ)、
梓と景の過去の真実が明かされるとこで一気に目が覚めました。
それまでに描かれていた部分…懐かしく大切な2人だけの絆のように見えていたもの…王国が、途端に棘だらけの痛々しいファンタジィに変貌してしまう瞬間。
空回り気味の梓の行動とこれまでに景が見せた梓への情は、もっと根深くて複雑なつながりによるもので、
それを自覚してなお梓が景に関わり続けられるのか、景はどう想っているのか…。
お話も前哨戦を終えこれから佳境にはいっていきそうな雰囲気だし、どうなりますかのう。