「西城秀樹のおかげです」 森奈津子 (ハヤカワ文庫JA)

「ありがとう、秀樹! 決してあなたを忘れない」。”愛とお笑いの官能小説SF仕立て”な短編集。

森奈津子作品を読むのは「お嬢様の逆襲」*1以来の2冊目。
ぶははははは。エロをこんなにも笑いにできるんだーと半ば感心・半ば呆れつつ、
ウキウキしながらすんげえ楽しんで読んでしまいました。笑ってしまってる時点で僕ら大敗北。かなわないなあという感じ。
申し訳程度に添えられてるSF設定や展開が脱力感を倍加させてる気がするなあ。
特に表題作の「西城秀樹のおかげです」は最高。
こんなのが日本SF大賞候補なんだー、へー。随分懐が深い賞なんですねー。ニヤニヤ。
中にはSF臭がかけらもないお話も収録されてるんだけど、バカバカしさとエロの香りは全編満ち溢れてるので、どれもこれも面白かったです。