「ファミリーアワー」 遠藤淑子 (JETS COMICS)

表紙に登場している藤沢家の5人兄弟を描いた3つの話ほか、ホームコメディの連作集。

「真夏」 プレストーリー。終盤のシリアスな展開が胸に痛い。本編とは雰囲気や設定は若干違うと思うのだけど…、真夏君の孤独は少しでも埋められたんだろうか。

「第1話」 爺さんと孫娘のお話。絵的にはぱっとしないけど爺さんのキャラがとても良い。すべてを穏やかに受けとめたうえで優しく答えてくれるその言葉は、説教臭くも押しつけがましくもなく、ただ素直に”ああ、そうなんだ”と気付かせてくれるもの。花野さんも素敵。

「第2話」 売れないマンガ家と姪っ子のお話。せいらしゃんかあいい。

「第3話」 少女と男(母親の再婚相手)が旅をする話。キャラも会話もまさに遠藤節。

「第4話」 娘さんと父親のお話。登場する3人の大人が面白おかしくて、良い味だしてる。

「第5話」 ラスト2ページが素晴らしい。

「真夏」「第1話」「第5話」が藤沢家のお話なんだけど、この一家の話もっと読みたいなあ。
雪間君と良夜にスポットをあてた話が連載されてたりしないのかな。