「パズルアウト」 深見真 (富士見ミステリー文庫)

ええっと、人の心の病んでるところを具象化しそれを何とかすることで治療するという”象徴心理療法士”の少年と、
その能力を秘めている少女が若者の連続自殺事件をなんとかしようとする話でした。
タイトルに”パズル”とついていたわりにミステリではなかったです。
深見真のわりには普通にライトノベルしていて些か拍子抜けという作品でした。

主人公コンビの女の子の方が常に人形を持っていて腹話術で喋るという設定になっていて、まあどこかで見たような設定なんだけど、
ヒロインヒロインしたかわいらしさと人形の言葉として繰り出される毒舌ツッコミの二面性がなかなかいいんじゃないかと思ったり思わなかったり。
少年の方は心理学&哲学オタクという設定で、そのへん全然知識のないわたしにはキャラクタの雰囲気作りには役立ってたように感じました。
哲学や心理学な人にすればつっこみの的なのかもしれませんが。

うーん…しょせん深見だし、恋愛要素(新装刊の富士見ミステリー文庫では必須らしいw)の描き方や使い方なんかは凄く強引で
ちいとも萌えないんだけど、象徴心理療法とかは結構面白いし、意外に悪くないんだよなあ。
続編読むかどうかはそのときの気分次第ってことで。

あと、作品の流れの必然性なしに女の子のシャワーシーンがあって、それがイラスト化されていました(読者サービス)
うわはは、そんなとこまで電撃文庫にライバル心燃やしてんのね>富士ミス