「歪む教室」 関俊介 (角川スニーカー文庫)

実家の本箱から発掘してきた本。見つけたときにタイトルと表紙に全然見覚えがなくて、
こんなの買ったっけ?と首をひねりながら、とりあえず読むべと再読。
途中までは読んだことあるかもとおぼろげながら思い出せましたが、終盤は全然記憶になかったので読みかけで投げたのだと推察されます。

発行は97年、角川学園小説大賞第1回の金賞受賞作だそうな。
学園小説大賞というと第5回で滝本竜彦『ネガティブハッピーチェーンソーエッジ』と米澤穂信氷菓』を奨励賞どまりにさせた
見る目のない賞だという印象しかありません(←かなりヒドイこと言ってますよ)
内容は夜の学校に閉じ込められた主人公たちが不条理な出来事に次々遭遇するという学園ホラーもので、前半部分はまあまあ楽しい。
中盤以降は青臭いというよりは厨房くさい語りが全開になってきてなんだかなあと思っていたら、
ラストに****の***がいきなり出てきて「ずっと*****」なんてオチが待っていてうへーっと脱力。
うーん、面白くなりそうなところはあったものの肝心なところで外してしまったという感じで、いまひとつ面白味にかけるなあ。
青春小説的な青臭さの描き方があまりわたしの好みじゃないのが残念なり。タイトル名と表紙のイラストはいいのになー(イラストに騙された名無しさん)。
それと、ほんの6年前の作品なのに、主人公がポケベル持ってるってあたりでもう時代遅れ感がぶんぶん漂ってしまってるのはちょっと気の毒かも。