野村美月 「”文学少女”と飢え渇く幽霊」 (ファミ通文庫)

文芸部のポストに投函された謎の紙片。二重人格のように振舞う少女が背負った過酷な運命は…。
物語を食べちゃうくらいに愛している”文学少女天野遠子のシリーズ2作目。
 ビターテイストなんて表現じゃとても収まりきらない凄絶で狂おしい愛の物語に半ば圧倒されつつ読了。
下敷きにしている作品があるとはいえ、この救いのない展開をしかと書ききった作者には賞賛をおくりたい。素晴らしかった。
ポスト桜庭一樹、「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」の次を探している人は、ぜひとも読みましょう。
深くて重くて残酷な本筋、および主人公・心葉くんが抱える苦しい想いが切々と描かれていくなかで、
コミカルな部分を一手に引き受ける遠子先輩の存在に読み手が安らぎを覚えてしまうのもむべなるかな。
これは確かに萌えるよ、うんうん。
ぼくは天邪鬼なので心葉くんにラブなんだけどな。

”文学少女”と飢え渇く幽霊 (ファミ通文庫)

”文学少女”と飢え渇く幽霊 (ファミ通文庫)




ライトノベルの呼び声

ライトノベル読者は5つのタイプに分けられる」

http://d.hatena.ne.jp/kazenotori/20061202/1165013688


タイプ分けするよりも、各項目をそれぞれ身につけている(ラノベラー能力)ってことにしましょうよ。
それをスキル扱いにして、さらにレベルの要素まで加えれば、なんとなくTRPGっぽくなって楽しそう。
《求道者》はある1つの事柄にこだわって作品を追いかける人*1
《天邪鬼》は話題・人気になった作品は寧ろ積極的に避けて通る人。
あとは《宣教師*2》《ラブコメ原理主義》《男×男カップリング妄想》《ツンデレ万歳》《眼鏡っ娘まみれ》《女装少年スキー》《ただの人間には興味ありません》《しっぽふさふさ》等々。
いろんな能力が考えられそうです。


「今回のクエス*3deltazuluさんが《ラノベ廃人》レベル20になりました!」とか
「平和の温故知新(id:kim-peace)がうっかり地雷を踏みました! 平和さんに経験点10点プレゼント」
「それは白翁さん(id:hakuoh)の信仰神・メイゼル様の教義に反する!」 こんなリプレイが読みたいですね。


基本ルール名は『ライトノベルの呼び声』ってことでひとつ。

*1:例:メイドものに目がない、バカ小説に目がない

*2:布教

*3:吉永さん家のガーゴイル」一気読み